歯のクリーニング(PMTC)

歯のクリーニングは歯科用語でPMTCと呼ばれるもので、専用の清掃ジェル、器材を使用してバイオフィルムを除去し、わずかな歯垢も残しません。また、歯面のつやだしやフッ素塗布も行うので、ツヤツヤで健康な歯、歯ぐきになります。歯医者さんに行くというより、「エステサロンに歯のケアに行く」といった感覚で定期的に受けてみてください。

  • PMTC①

    sample▲歯垢の染め出し

  • PMTC②

    sample▲ペーストを塗布

  • PMTC③

    sample▲歯と歯ぐきの間を研磨

  • PMTC④

    sample▲歯面のクリーニング

  • PMTC⑤

    sample▲歯面のつやだし

  • PMTC⑥

    sample▲フッ素塗布

歯のクリーニングはなぜ必要か?

人体発生学・解剖学・生理学から考える必要があります。なぜか?
口腔は、一生を通じて、健康の自己管理上、最も気になる身体領域といえます。臨床を歯科的観点のみから考えると、医学で人体の領域を診るときとは異なり、目で見える範囲の、無機的で表面的な、歯という【点】だけで、医療を考えることになってしまいます。
【点】の<予防歯科>ではなく、『顎顔面口腔の予防医学』を考えることが大切です。基本的に、人体の医学は領域医療ですから、点の治療では、本当の医療にはなりませんね。人体医学・科学という3次元・4次元の対象を、高度数学ではなく、足し算、引き算の、算数の範囲でのみ解明しようとすることになります。これは、間違いです。
では、どうすればよいか?ということになります。答えは、『人体の一領域』ですので、臓器・組織の成り立ちから理解したほうが良いと思います。
人体発生は、系統発生と個体発生から成り立ちます。胎生期の始めに、筒状の原腸が発現します。両端は、口腔側(入口)と肛門側(出口)とよばれます。口腔側に形成される鰓状(えらじょう)の発生器組織である、第一(だいいち)鰓弓(さいきゅう)の先端が、分裂をくりかえして、5つの突起部(顔面突起)から原始口腔が形成されます。
ついで、左右から上顎突起が張り出して隔壁を形成します。固有鼻腔と固有口腔ができます。鼻と口の完成です。胎生期の第一鰓弓からは、各臓器・組織が複雑な形態と機能を備えた頸部~顎顔面口腔領域が分裂形成されることになります。この領域に発現する先天性疾患は第一(だいいち)鰓(さい)弓(きゅう)症候群(しょうこうぐん)とよばれます。
胎生の12週頃で顔面の原型が形成されますが、この時期には顎や歯については、胎生の、乳歯列弓の顎堤(がくてい)(顎の原基)が形成されますが、このときには、永久歯列を形成する原基(歯堤(してい))も形成されつつあるというような経過をとります。
顎堤(がくてい)(顎骨となる部分)の中に、歯(し)嚢(のう)(歯の原基)が将来の歯の数だけ形成されます。この歯嚢の先端部に発育葉という石灰化の基点ができ、歯冠頂部から歯根先端部までの歯という臓器が形成されていきます。乳歯は、顎堤・歯嚢の発生から実に4年余の歳月をかけて萌出し、乳歯列弓が完成します。
歯の根(歯根部)の先端まで発生・形成されるのは萌出後1年を要するのです。この乳歯列弓は歯牙交換期を経て永久歯列弓に生理学的役割をバトンタッチします。生体発生のダイナミズムと臓器・組織の生理学的役割は、生体を機能的に維持することです。

予防歯科とは、何か? クリーニングとは何か? 

予防歯科とは、何か? クリーニングとは何か?という問いと説明には、『口腔(こうこう)ケア(けあ)』として取り組むべき医学医療であると考えています。
医学医療から見れば、予防歯科という定義が不明確だと思います。おそらく、虫歯予防と
歯周病予防ということになっているのでしょうか。病因(病気のでき方・進行の原因)
から考えると予防歯科って何?となります。
TV広告のように、虫歯は虫歯菌、歯周病は歯周病菌など特定の病原菌はありません。
口腔には、100種類以上の常在菌(好気性菌群と嫌気性菌群)が共存しており、ウィルスも
同様に常在しています。体力が弱ったとき、過労や寝不足、消耗性疾患、3大病巣感染巣と
いわれる口腔の慢性疾患が常在菌巣のバランスがくずれて病原性を増強します。同時に、
口腔疾患は、緻密で複雑な臓器の集合体である顎顔面口腔の複合要因から発症する病態です
から、これらを網羅する予防医学でなければ意味がありません。ですから、【予防歯科】は、
医学的には‘No’です。
原因菌が特定されれば、抗生物質で治せるということになります。が、現実の歯科医療では
どうでしょうか。 歯科独自のピンポイントの理屈が、医学的ではないということになります。
口腔の予防医学とは、生理学的に、解剖学的に、機能する臓器群として、医学的に疾患の全体像
をケアすることが必須なのです。そのため、この項では、口腔ケアについて,結論を説明します。

最後に

【口腔ケア】:顎顔面口腔検診と発生する疾患と予後、その予防と治療について理解していただき、口腔の健康状態を保つための留意点・自己管理の方法・治療への道筋を指導する医療である。発生学・解剖学・生理学という生体の領域区分から見れば、頭頸部医療の中の顎顔面口腔領域の臓器のメンテ予防医療であるべきと考えています。